フリーランスが自分で確定申告するときに気を付けること

個人事業主(フリーランス)の税金・ひとり社長の税金
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フリーランスの確定申告について、私がよく見かける間違いについて書いてみます。
クラウド会計の影響で「自分で経理」「自分で確定申告」という雰囲気はありますので、参考になれば嬉しいです。

 

住民税、所得税が社会保険料控除になっている

税金の種類もいろいろありますが、経費になる税金、ならない税金、社会保険料控除になるもの、ならないものがあります。

税金の種類 経費、社会保険
所得税 経費にも、社会保険料控除にもなりません
所得税の予定納税 所得税の前払の意味があるので、最終的な税額から引くことができます
住民税 経費にも社会保険料控除にもなりません
消費税 税込経理の場合は「租税公課」として経理し、税抜経理では経費として処理しません
ただ、最終的な損益はほぼ一致します
固定資産税 仕事で使っているものにかかる固定資産税は、経費にします。「租税公課」で処理しておきましょう
事業税 ある一定額を超える利益(前年の利益)に対してかかってきます。これは「租税公課」として経費処理します

 

所得税や住民税は利益に対して課される税金です。

利益に対して課された税金を経費や社会保険料控除にしてしまうと、利益が圧縮されて所得税や住民税が減ってしまいます。
そのため経費や社会保険料控除にはならないものになります。

一方で事業税は、事業を営むにあたってその場所の地方公共団体に対する”場所代”としての意味合いがあります。
そのため事業を展開するうえでの場所代は、経費にしていいという理解ですね。

 

源泉税引いてない

源泉税を計上していない確定申告書を見ることが何度かありました。
これでは損です。

源泉徴収されているフリーランスは、入金時点で約10%を差し引かれて入金されています。

これは、売り先から搾取されているのではなく、10%の税金を前払いしているのと同じことです。

その前払い分を、その年の所得税と清算します。
前払いしていても追加で税金を支払うことも、多ければ戻ってくる(還付)こともあります。
※多くのフリーランスは還付になることが多い気がします。

フリーランス(個人事業主)の源泉税、年金、国民健康の経理処理

 

現金、預金がマイナス

現金、預金がマイナスになってしまっている貸借対照表もよく見ます。

クラウド会計で「簿記が分からなくてもできる」と謳われているような気もしますが、ミスを発見できるのは複式簿記です。

現金や預金がマイナスになることはないと思っておきましょう。
当座貸越やゆうちょ銀行では一時的に残高がマイナスになることもあり得ますが、例外に近いです。

また、現金を扱わないような業種(私もそうですが)では、現金を使わずに経理しておけば現金勘定がマイナスになることはないでしょう。

現金勘定を使わない経理方法がオススメ

 

売掛金が計上され続けている。消込されていない

よくある間違いは、

①請求書を発行した時点で、売掛金と売上が計上されます。
②入金時点で売上を計上してしまう。
というケースです。

これでは売掛金が積み上がる一方です。
また、売上も二重計上されています。
ムダに税金を払うことになります。

 

「いくら稼いだのか」と損益計算書に目が行ってしまうのですが、確定申告書のチェックでは貸借対照表が大切です。

預金がマイナスだったり、売掛金が積み上がってると「何か間違えてるな~」とここだけ見てもすぐに分かります。

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